ザイール紀行
ここではこれまで3回訪れたザイール共和国(現在はコンゴ民主共和国)について、
ビーリャ(ピグミーチンパンジー、あるいはボノボ)の調査地であるワンバを中心に紹介します
なお「ザイール共和国」は、現在「コンゴ民主共和国」と改名しています
ただ私が訪れた当時は、「ザイール」だったのでこのページでは郷愁をこめてこの名前を使っています
この名前を使うことに何ら政治的意図はありません
1.ザイールとは
- ザイール共和国(現コンゴ民主共和国、Republique democratique du Congo)はアフリカの中央に位置し、アフリカ大陸で3番目に大きな国です
- 面積は234万5000km2、人口は1998年の推計で4920万人です
- 国土の大半はコンゴ川(ザイール川)の流域が占め、コンゴ川河口のわずか40キロメートルだけが大西洋に面しています。首都はキンシャサです。
- かつてのベルギー領コンゴで、1960年にコンゴ共和国として独立しました。独立直後のコンゴ動乱を経て64年に国名をコンゴ民主共和国、さらに71年ザイール共和国、97年にふたたびコンゴ民主共和国と改称しました。
- 言語は、赤道州を中心に普及しているリンガラ語、カサイ州を中心のルバ語、下ザイール州中心のコンゴ語、そして東部のキブ州・上ザイール州中心のスワヒリ語の4種の言語が国語として採用されており、さらにフランス語が公用語に指定されています。
- 国内には細かく数え上げると200以上もの民族グループが居住しており、それぞれの言語をもっています。
- コンゴ盆地は熱帯雨林に覆われ、高温多湿の典型的な熱帯雨林気候を示します。首都キンシャサの年降水量は1400ミリメートル、年平均気温は25.3℃です。
- 盆地の周辺部は乾期・雨期の区別が明らかなサバンナ気候へと移行します。シャバ州の州都ルブンバシでは乾期の7月には月平均気温は16.1℃に下がり、年降水量も1229ミリメートル、年平均気温20.6℃で温和な気候を示します。
- 樹種の多様な熱帯森林にはとくにサル類が豊富で、低地部にはチンパンジーやビーリャ(ピグミーチンパンジー、あるいはボノボ)、東部のカフジ山にはマウンテンゴリラが生息しています。またオカピはコンゴ盆地にのみ生息する珍しい動物です。
- 私はコンゴ盆地の真中に位置する「ワンバ」というところで、ビーリャやサルの研究を行いました
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