ウシのようなサル(4/4)
- 左の写真は日本モンキーセンターで撮影したテングザルです。彼らはボルネオ(カリマンタン)島にのみ生息するテングザルです。名前のとおり大きな鼻が特徴です。雌雄の体格差が大きく、おとなでは体重が2倍ほど違います。
- 彼らはマングローブ林や湿地林を中心に生息し、泳ぎがうまいことで有名です。多くのコロブスの仲間同様、1頭のおとな雄と複数のおとな雌、およびその子どもからなる単雄複雌群を形成します。
- テングザルにとくに顕著に見られるが、コロブスのもう一つの特徴は大きなおなかです。実はこれも彼らの食べ物に関係しています。微生物の力を借りたとしても、葉を消化するためには食べ物がゆっくりと消化管を通過することが必要です。そのために消化管が長くなり、それを収めるおなかも大きくなったというわけです。
- こうした体格や食べ物に見られるウシとの共通性が、静かでのんびりとした生活を送るというウシと同じような彼らの特徴を生み出しているのでしょう。
「ウシのようなサル」 終わり
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